些細な言葉尻の違いが大きな誤解を生む

提案ってのは社員の善意なわけだよ。社員はどんどん問題点や改善案を上にあげていくべきなんだよ。あがってきた提案の背景を踏まえて実施する価値があるかどうかを判断し実行するのが上の役割だろ?善意の提案をする際に社員が「この表現だと悪い意味で受け取ってしまうかもしれないから・・・」なんてことを気にしていたら(面倒くさくて)問題があがってこなくなるだろう?

http://d.hatena.ne.jp/czk-htn/20070408

一部同意できないので反論しておきます。どこが同意できないかというと、

  1. 上司がきちんと受けとるべき
  2. 提案の表現を考えないこと

1は半分ぐらい同意してるけど、半分は同意できない。2はほとんど同意できない。


まず、別に上司は表現が気に入らないから却下してるわけじゃないよね。エントリの最後に書いているように、間違いなく不要な争いを避けるためでしょう。


貴方は"文章"を読む時、何を考えていますか?必ず善い方向に考えてますか?
私は大体「まっさらな頭にして聞こう」と心がけてます。これは下手な先入観を持たないようにするためです。


思うに、恐らく上司は悪い意味で捉えようとするわけじゃなく、まっさらな気持ちで提案を聞こうとすると思うのです。
その状態で聞く"文章"から、無意識に解釈しています。


その解釈の結果、"言葉"は読む人の無意識のうちに、本で学んだこと、人から受けた時の印象などの、読む人が各々経験してきた意味で受け取られてしまうのです。


どこかで聞いたことがあるような例え話をしましょう。

友人からのメール
「ファミコンしてたらバグっちゃったよ」

貴方はどう捉えますか?
尊敬すべき技術者である貴方は、ソフトウェアのバグ、つまり友人が予期せぬ動作をしたことでゲームのバグが現れたのではないかと受け取るかもしれません。
実際は、ちゃんとカセットが差さってなかっただけだったりします。"バグ"とはシステムを作った人間のミスであると、貴方の経験から貴方の無意識が勝手にイメージするかもしれないのです。


いくら「部下からの提案だから」と善い意味で捉えようと思っていても、自分の無意識の解釈を覆すことは容易ではないです。だからこそ、"言葉"のやり取りには、言う側と受け取る側が細心の注意を払わなければならないのだと考えます。


余談ですが、システム屋でありながら、しかも自分が作ったわけでもないシステムの問題をお客さんに説明する時に「バグでした」と平気で言ってのける方がいますが、私はそんな風になれません。その方の中での「バグ」の定義がどうであれ、私の中で「バグ」はそんなに軽い言葉ではないのですから。